Fc0の合板を使ったからと言って、
健康住宅とはかぎらない! --- 2002年3月31日



 

建材はホルムアルデヒドの放散量別にJASとJISの規格があります。



Fc2の合板に比べたらFc0は1/10。
『ホルムアルデヒドの放散量は非常に少なく、これなら安全です!!!』
これは建築会社のコピーに使えますね。
 
しかし…よくよく考えてみると、ベニヤの使用量は数年前に比べ何倍にも増えてます。一枚あたりのホルムアルデヒドの放散量は少なくても総量にすればかなり増えてるのでは無いでしょうか?おまけに高気密、高断熱。さらに家具類は室内環境の条件から除外されると言います。まめに換気をすればよいのですが窓を閉め切ればどうなることやら。。。

新木場 吉田商店


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材木は曲がる反るクサル。生き物だったから。
コピーペーストできない。同じ物がないから。
ダカラ ヲモシロイ。

JAS:合板の放散量基準(水中濃度)

JIS:MDF(中質繊維板)
パーティクルボードの放出量基準(水中濃度)

表示区分

平均値

最大値

表示区分

平均値

Fc0

0.5mg/l以下

0.7mg/l以下

E0

0.5mg/l以下

Fc1

1.5mg/l以下

2.1mg/l以下

E1

1.5mg/l以下

Fc2

5.0mg/l以下

7.0mg/l以下

E2

5.0mg/l以下

なぜこの10年から20年でベニヤの使用量が何倍にもなったのでしょう?

 答え:一般の建築費の中で削れるものは何でしょう?工期が短ければ大工さんの人件費が少なくて済みます。ベニヤで外壁をつくり、床や天井を貼り、間仕切もベニヤ。ドアもベニヤ。外装は小綺麗なサイディングやタイル。内装はクロスや塩ビ貼りの木目調造作材。『いやー簡単かんたん。材料の中身は糊のかたまりでも、表面が綺麗で、家が出来た時に見た目がよければ、消費者はかってくれるし。要は値段ですよ!別に30年そこに住む訳じゃないでしょ?』

 え?!そんなにベニヤばっかりで、丈夫な家なの?
 はい、強度的には丈夫です!『構造用合板で面構造の家ですから!』

 それにしても改めて家の中を見回せば接着剤だらけです。そうしなければ納期短縮やコスト削減なんかできないからでしょう。 でも、家を建て替える場合建築廃材はどうなるんでしょうか?燃やしちゃう?塩ビなんかだとダイオキシンとか出るんじゃないのかな?接着剤は大丈夫なんでしょうか?あと、もし、火事になった場合、「煙りにまかれて亡くなりました…」って新聞記事をみかけるけど、一酸化炭素中毒ばかりじゃなくて、接着剤やら塩ビが燃える(溶ける)て出た有毒ガスが原因もかなりの部分あるんじゃないでしょうか。

 今、脱ホルムアルデヒドで代わりの接着剤を使った合板が出始めてきました。少々値段も高くなるようなので、低予算の住宅にはまだ使われていません。でもこれから増えてくるでしょう。しかし、有機化合物を使った接着剤ははたして安全と言えるかどうか不安が残ります。


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