節を使うと云う事 --- 2000年9月4日
 

 

 木には節がつきものです。枝がなければ木は育ちませんから。無節(ムジ)が全てだとは思いません。節も使い方によってはデザインや意匠として意味を持ってきます。そう考えればカナダ杉(米杉)のミックスカラー、スプルースやカナダ栂(米栂)のバミ、米ヒバのアオ、木曽桧のカスリ等欠点と言われるものもデザイナーさんの使い方によっては面白い物にかわります。そう言う物に挑戦してどんどん使っていただきたいものです。

 ただ、どうしても一言いいたいのですが居室には無節が一番です。

 そもそも居室というのは『やすらぎの空間』だと思います。仕事や学校から帰ってきてホッと一息つける空間ではないでしょうか。節の板をフロアや造作に。使い方によってはデザイン的にすぐれている場合もありますが変化が多すぎてくどく、うるさい感じはいなめません。家=休息の場を用途とするならば無節が落ち着けます。木そのものが暖かみがあり無節の板それ自体に微妙な変化があるので「あき」も来ません。変化を求めるなら家具や小物類等、部屋に附随するものがいいでしょう。

 そのかわり非日常である、別荘や旅館、料理屋さんなどでは節はとても変化があって面白いと思います。そう言う場所での「いいなぁ」はあくまで非日常であるからで自分の家に持ち込むのはどうか、と思います。

新木場 吉田商店


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材木は曲がる反るクサル。生き物だったから。
コピーペーストできない。同じ物がないから。
ダカラ ヲモシロイ。

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