土台は桧 赤身、生材で --- 2003年5月18日




材木を乾燥する事は時代の常識になっています。
常識ってなんでしょう?

化粧としての造作材や家具、建具材なら、狂いが少なく安定した形状を保つ為にも乾燥は大切な条件です。ところが家を建てる時の構造材、特に土台はあまり乾燥にこだわる必要は無いと思います。土台に必要な条件は、腐れやシロアリに耐久性がある樹種を使い、
赤身(=芯材部)の芯持ちを使えばなんら問題が有るとは思えません。土台まで人工乾燥させるというのはプレカット工場でコンピュータで刻む場合形状が一定でないと削れない為、そう言う事になってしまいました。ところが、人工乾燥させると本来樹木が持っているシロアリや腐朽菌に対する木の成分が木材の水分と一緒に抜き取られてしまいます。人が手を抜いて機械に削らせるが為に、木材の持つ性能まで失ってしまうのは本末転倒というしかありません。ましては、薬剤注入して耐腐朽性、耐蟻性を持たせるって言うのは。。。芯持ちで生材の場合、半日も野天に置いておけば、干割れで表面はピリピリ割れてきます。でも芯を持っているが故割れは止まりバラバラに成る事などはなく、曲げ圧力や圧縮力には影響がありません。割れが入っていて見た目は悪くても性能はいいですよ。決して不良品ではありません。ましてや化粧に使われる訳では無く、人の目に触れないところで支える材料なので見た目が悪くても問題は無いはずなんです。これは柱や梁、桁でも同じ事です。ただ、自然乾燥でじっくり水を抜くのが理想ですが、そんな余裕が無い現在、人工乾燥でむりやり水や木の成分を抜き取るよりは生材の方がまだましだと思います。まぁ生材といっても多少は乾燥されていますし、建物が立ち上がってからさらに乾燥して、縮む事があって接合部にゆるみが出るような作り方をするような大工さんは初めからプレカットの方に行っているでしょう

新木場 吉田商店


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材木は曲がる反るクサル。生き物だったから。
コピーペーストできない。同じ物がないから。
ダカラ ヲモシロイ。

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